他人事ではない『学習のつまづき』を、脳と行動の関連を示す理論である『感覚統合』の視点より理解してみませんか⁈
『感覚統合』は、脳🧠と行動の関連を示そうとする理論です。
『感覚統合』とは、こどもが自分を取り巻く世界や自分自身のからだの情報を、能動的に意味ある情報として受け取り、それを組織化して、環境に適応したり働きかけたりするプロセス全般を意味します。
私たちがこの地球で、動いたり、触ったり、動きを感じ取ったりして、環境にうまく関わりながら生きていることそのものが、感覚統合の発達と言えます。そういった意味では、『感覚統合』という用語は、広い意味でそのまま脳の機能として考えていただいてもよいと思います。
アメリカの作業療法士、J.エアーズ博士は、感覚統合理論の最終目標について、「やりたいことがあり、それができる存在となり、環境からの要請に対して満足感をもって対応でき、自己を意味ある存在に導くようにすることである」と述べています。
エアーズ博士は、感覚統合の最終産物として、集中力、組織力、自尊心、自己抑制、自信、教科学習能力、抽象的思考および推理力、身体および左脳、右脳の特殊化などを挙げ、感覚統合機能の成熟は、学校生活を送るこどもたちが必要とする、様々な力の発達を支えると考えました。
脳機能が、人間が生き生きと生きるために必要な様々な力を担っており、感覚統合機能はそのような脳の発達を支えるものだという結論に至りました。
よって、この積み木を積み上げていくのはこども自身です。
生まれたその瞬間から始まっています。
こどもにはもともと感覚統合を発達させたいという欲求をもとに、課題にチャレンジし、成功するまで繰り返し飽きずに取り組む能力が備わっています。
この土台の積み木の傾きや歪みの大小が原因ながらも、そのこどもなりに、なんとか積み木を積むことはできます。
しかしながら、そんな不安定なピラミッドは、ちょっとしたストレスにも弱く、運動行為機能や注意の集中など感覚統合の発達に様々な影響が現れ易くなります。
そのサインが、小学校に入って学習が始まる時にわかりやすくなるのです…