学校で教えてくれない&難しい言葉オンパレードの冠婚葬祭。
知らないことだらけで、ネットで調べたりマナー本を買う人がほとんどでしょう。
でも、日本語で調べられない人はどうする!?
とよなか国際交流センターさまにお声がけいただき、大人になってから日本にやってきた在日外国人の方向けに冠婚葬祭の基礎の基礎をお話させていただきました。
こんにちは! 上級終活カウンセラーの熊川サワコです。
数十年前の話になりますが、実母の葬儀に遠方からきてくれたおじやおばが口々に
「こんな黄色いの、初めてみたよ」
と驚いていました。
その時見ていたの物は、こちらです!
そう、黄色の水引がついた不祝儀袋。
大阪ではコンビニの棚にフツーに並んでいるこの袋を、人生経験豊かな高齢の親戚でさえ見たことがなかった・・と知り、逆に大阪生まれ大阪育ちの私がびっくりした!なんてことがありました。😅
このように、日本国内でも地域によってマナーや風習が異なる冠婚葬祭は、実生活を営む上でも「失礼があったら・・」と非常に気を遣うもの。
日本生まれ日本育ちでさえこうなのですから、大人になってから日本で生活するようになった在日外国人の方にはチンプンカンプン・・困ってしまいますよね。
今回、在日フィリピン人グループのみなさんに、
・結婚式に招かれたとき
・お葬式に参列するとき
これだけは押さえとこ! な基礎の基礎をお話させていただきました。
事前に
・スライドはひらがなとローマ字つきで
・視覚的に理解しやすいつくりで
・楽しく学べるようクイズ形式で
とご希望いただき、こんな↓感じのスライドで楽しく進行いたしました。😊
どんなに似合っていても、結婚式に真っ白の服はNG。
白は花嫁さんの色だから。
「え?そんなん常識やん」
と思われたそこのアナタ!
実はこれ、日本の常識にすぎません。
担当職員さんとの事前打ち合わせ時に
「結婚式に真っ白のワンピで来た子(在日フィリピン人)がいて、あわててアクセサリーやら色柄物のスカーフ貸して事なきを得たことがあるの💦」
と伺いました。
そう、日本の常識は世界標準ではないんです。😅
結婚式は準備をする時間がそこそこありますが、急にやってくるのはお葬式。
・髪はできるだけまとめる
・バッグは黒
・香水はつけない
・喪服の丈はひざ下
・黒のストッキングをはく
・ネックレスつけるなら短めの真珠一連
・イヤリングつけるなら真珠ひとつぶ揺れないもの
・結婚指輪はつける
・おしゃれ指輪はつけない
・靴は黒のパンプス
どんな格好をすればいいのかにも、こんなにルールがあるんです。
お葬式の場でも、日本の常識は世界標準じゃあないんです。
着るものだけでなく、祝儀袋に香典袋もわかりにく~い😓
実物とイラストを交え、水引の色と結び方の意味をわかりやすくお話します。
フィリピンはキリスト教徒が多いので、日本仏教の宗派や考え方もざっくりと伝えます。
「後ろからだと見えないんです。だから・・どうすればいいかわからず、焼香の抹香を食べちゃった人がいるんです。」
嘘のような本当の話。💦
焼香についても意味と手順をジェスチャー付きで説明しました。
弔事と慶事で異なる袱紗(ふくさ)の扱い方や、祝儀袋と香典袋で異なるお金の入れ方もスライド説明の上、実際の手順等を直接ご覧いただきました。
日本で生まれ育った者でさえ普段あまり使わない慶弔言葉を平易な日本語に変換するのはとても難しい作業でしたが、通訳スタッフさんのおかげであれこれ質問も飛び出す1時間・・😊
「あ!なんか決まりがあったなぁ。」
こんな風に思い出して資料を見返したり周りの方に質問できるよう、この講座がいざという時の一助となりましたら幸いです。🍀
豊中市登録市民公益活動団体
ほくせつマメの木 副代表
■とよなか交際交流センター■とは!
(指定管理者:公益財団法人とよなか国際交流協会 ATOMS)
とよなか国際交流センターは、豊中のまちから、世界と、未来に向けて国際交流の新たな波を発信し、共に生きる社会の実現をめざす新しい市民文化の交流拠点として、平成5年(1993年)に開設されました。
センターでは、様々な市民グループが活発に活動しています。ふれあい交流サロンは、だれもがいつでも利用できる“人と情報の交流スペース” で、多言語の新聞、雑誌や図書の閲覧ができるコーナーなどがあります。また、外国人支援のための日本語活動を中心とした対話と交流を創造する、コミュニケーションコモンスペースもあります。その他、会議室等の貸室もあります。
センターの指定管理者である(公財)とよなか国際交流協会が、上記サービスのほか、外国人市民との多文化共生をめざした様々な事業を行っています。
所在地:豊中市玉井町1-1-1-601(豊中駅直結「エトレ豊中」6階)
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